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ドイツ環境スタディツアーの巻き

《農業用バイオガス発電施設 -大規模編- 》
農業を救え!
必殺、エネルギー植物!

 さぁ続いてもバイオガス発電施設です。所有者は農家、造ったのはシュマック社です。

 そもそもバイオガス施設というのは、もともと家畜糞尿や生ごみの処理が目的でした。今や中身はそれだけじゃありません。「生ごみバイオガス発電」は生ごみが燃料ですが、ここの燃料は何でしょうか?

 ここは農家が副業として造った農業用バイオガス発電施設。何を投入するのかというと、家畜糞尿、売れ残りの農産物、それにエネルギー植物! なんじゃそりゃぁ〜!

注意!!  写真の上にマウスポインタをあてると、坂田光永の独断と偏見に満ちた解説が表示されます。解説が長いところは、表示が出たあと写真の上でポインタを動かしてみてください。ちょこちょこ動かしている間は、表示が消えないと思います。見たくない人は、絶対に写真にマウスを会わせないように気をつけてください!

ビアンカさんも実はシュマック社員だったとか。お話いただいたのは、農家ノイデッカーさん(左から2人目)と、シュマック社の代表取締役オットさん(右から2人目)ビアンカさん(左)が解説つきで通訳

エネルギー植物を第1次発酵槽に投入トウモロコシや麦を、エネルギー植物として発酵槽に投入します。ザザァー! まずは第1次発酵。機械でグルグルとかき混ぜながら、不純物を取り除きます。

第1次発酵が済んだブツは、第2次発酵槽に移されます。ここではゆーっくりと発酵させて、バイオガスがたまったら、いよいよ発電機へ。発酵が進むと第2次発酵槽の屋根がむくっ、むくむくっ…

コージェネレーション発電で電気と熱を生み出すコージェネレーション発電機で、電気と熱を生み出します。熱利用は現在、考え中とのこと。「温泉でも作りましょっか?」との提案に、一同「いいねぇ〜」

 エネルギー植物とは耳慣れない言葉ですが、これは燃料用に栽培した農産物のことです。かつて農家は、食用の農産物だけでなく、暖炉用のマキや菜種油など、燃料も生産していた。そこに立ち返ろうというのです。「エネルギー農家に戻ろう」というスローガンも、ドイツではあるそうです。

 早く成長し、1haあたり多く収穫できる植物ほど、エネルギー植物としては優等生。その研究にバイオ業界も活気づいています。今は経済的には成り立っていませんが、エネルギー植物を使ったバイオガス発電は、将来的にエネルギー問題をエコ化する旗手になる、とシュマック社は見ています。

 エネルギー植物を使ったバイオガス発電の、もうひとつの目的は、農家の副収入の確保です。日本と同様、EUでも、農家は危機に瀕しています。国は補助金をじゃぶじゃぶ出すのにもう限界を感じ、副収入としてエネルギー農家を提唱しているのです。農家にとっても、休耕地が利用できるので一石二鳥ってワケ。

 農家ノイデッカーさんは言います(注:もちろんドイツ語で)。

 「もともと家畜農家をやっとったんじゃが、セガレもやりたがらんし、収入も少なかったんで、新しい収入源としてバイオガスを始めたんじゃ。エネルギー植物への抵抗感? 別に人間が食おうが、動物が食おうが、エネルギーになろうが、わしゃ構わんよ」

燃料 液体物(家畜糞尿) → ポンプで自動投入
固形物(売れ残りの農産物、エネルギー植物) → ショベルカーで投入
過程 燃料の投入

第1次発酵槽で20日間かけて発酵
攪拌(かくはん)しながら不純物除去

第2次発酵槽に移して30日間かけて発酵し
バイオガス(メタンガス54.1%など)を発生させる

第1次発酵槽と同じ建物にあるコージェネ発電施設に
バイオガスを戻す

バイオガスを燃やす

コージェネ発電機で発電

残り物は液肥として利用
年間発電量 250万kWh
年間売電収入 25万ユーロ(約3400万円)
液肥の年間生産量 約1万t(自分の畑にまいている)
初期投資コスト 125万ユーロ(約1億7千万円)+周辺設備に10万ユーロ(約1350万円)
 ※ 土地を取得しようとすれば、さらに50万ユーロ(約680万円)が必要
特長 プラント建設を請け負ったシュマック社は、安全性や効率化のため、発酵過程の物を定期的に自社ラボ(研究所)に持ち帰って分析している

見学 2003年5月20日(火)



《ドイツの現状と環境政策》 まずは予備知識。ドイツは脱石油エネルギー&脱原発を目指します
《生ごみバイオガス発電施設》 「エネルギーを使って処理」は古い! 生ごみからエネルギーと利益を生み出す!
《農業用バイオガス発電施設 -大規模編- 》 農業を救え! 必殺、エネルギー植物
《農業用バイオガス発電施設 -小規模編- 》 小さくてスイマセン(笑)。有機農業と発電やってます
《木質バイオマス発電施設》 出ました「地域暖房」! 電気とお湯のバリューセット!
《おまけ》 楽しいたびの思い出は、ぼくらの再生可能エネルギー
《旅後》 技術はあるけど社会政策がない国・ニッポン!

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《ドイツの基本的な情報を知りたい方は…》
○外務省ホームページ「各国・地域情報 ドイツ連邦共和国」

《分からない環境用語を調べたい方は…》
○EICネット 環境情報案内・交流サイト<環境用語>